仕事が辛いITエンジニアへ

デスマーチが起こる!

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怖い怖いIT業界のデスマーチ

IT業界ではすっかりおなじみの用語となっている「デスマーチ」。いくら前へ進んでもゴールなき道をゆく「死の行進」とは、負のインパクト満載の言葉ですよね。デスマーチと命名したのはアメリカのとあるプログラマということで、デスマーチは日本だけでなく世界のIT業界に見られる状況であることは間違いないようです。ITの仕事が辛いといわれる理由にこのデスマーチがありますが、一体どのようなものなのでしょうか。

残業時間が多すぎる

デスマーチと呼ばれる状況にひとたび陥ると、残業時間が月300時間を超えるなんていうことも。世間では月80時間が過労死ラインといわれる中、300時間超の残業をする仕事は過酷としか言いようがありませんよね。休憩もまともにとれないまま一日中働きづめで休日出勤も当たり前。どんなに強健な人でもそんな生活が続けば心身共に疲れきってしまうでしょう。こんな仕事が本当にあるのかと思うような残業時間ですが、IT技術がものすごいスピードで発展してきた経緯は、多くのITエンジニアが経験したデスマーチの上に成り立っていることを証明しているかのようにも見えます。有名企業の過重労働が大きな問題として取り上げられるようになり、デスマーチをなくそうという動きも出てきてはいますが、完全にデスマーチがなくなるのはまだ先のことなのかもしれません。

デスマーチはどうして起きるのか

デスマーチが起きてしまう理由はとてもシンプルで、身の丈に合わない質と量の仕事を請け負ってしまっているということです。例えば、メンバーが最高のパフォーマンスを発揮したとしても1年はかかるような案件を、半年でやり遂げますと約束したとしましょう。プロジェクトがスタートしたその日から、メンバーはとても間に合うとは思えない納期に追われることになりますよね。開発プロジェクトには想定外のトラブルがつきものであることを考えれば、かなり無謀な引き受け方と言わざるを得ません。能力的には可能でも、プロジェクトに必要な人員が十分に確保できなければ1人あたりの業務量が多くなり、過酷な仕事になってしまうのです。

クライアントの要望と予算のミスマッチ

開発を依頼するクライアントは、できるだけ低予算で高品質、高機能のシステムが欲しいと考えています。それならそれで仕様をまとめるまでにしっかり交渉しておけば良い話なのですが、プロジェクトの途中で仕様変更を要求されるなど、新たに対応しなければならないことが増えるとデスマーチのもとになることがあります。人員を増やそうにも予算がなく、限られた予算の中で求められている条件を満たす品質のシステムを作るために、結局は誰かが無理をして働くことになってしまうのです。

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